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第145回e4c-village協議会 報告

皆様、お元気にお過ごしのことと思います。先週、取り敢えず日程だけでもとお送りしましたが、いよいよ協議会の再開です。長らくお待たせしてすみません。今回は温めてきたテーマがいくつかありますので、1回でお休みということはありません。頑張って続けていきます。本人も面白がっていますので、乞うご期待、です!
今年はどうもまた天候が不順です。夏はなかったのか、7月初めにちょっと暑かったかな、という程度で、戻り梅雨から今はいつの間にか秋のような涼しさが 漂って来ています。また暑くなるのでしょうか?こういう時は気を付けてください。インフルエンザも流行っている地域があるようです。夏の疲れが免疫力を落としているのかもしれません。

さて、協議会ですが、改めて考えてみると、元々は新規ビジネスをみんなで協議するところから出発しています。単なるセミナーではありません。単なる知識学習のための講演の場でもありません。新規ビジネスです。これに役立たなければ意味はありません。だからテーマも、流行ではなく、最先端の競争力を手に入れるために選ばれます。率直で素朴な疑問から発してきます。「こんなことが言われているようだが本当か?」「何に役だつのか?」「自分たちと如何関連するのか?」当事者意識がなければ意味がないのです。

今回は再開第1弾として、休会中に出会った多彩な新規ビジネスの中から4つ選んでご紹介することにしました。「ビジネス最新事情特集」です。この特集は、これまでも時々ありましたが、これからも積極的にご紹介していきたいと思います。リクエストもOKです。自薦他薦を問いません。
今回選んだ4つの趣旨をそれぞれ紹介していきましょう。実際の講演順ではありませんのでご注意を!

一つ目は、既にお馴染みになった、株式会社PTPの有吉氏の新規ビジネスです。有吉氏は野村総研出身のマーケティングの大家ですが、PTPはご存知のようにスパイダーという、地上波TV放送の全番組録画のハードディスクレコーダーを製造しています。製造業をやりながら、本当のビジネスの核は、スパイダープロをベースにした「レピュテーションマーケティング」というサービス提供です。余談ですが、コンサルタントをしていた人が、リアルビジネスを自分でやるというのも大変なことですが、それも製造業になるとその苦労は生半可ではなかったはずです。その有吉氏が今度は次のフェーズに駒を進めてきました。「マディソン」というマーケティング戦略ツールを提供するサービスです。スパイダープロは、地上波デジタル放送の全番組のメタデータをベースにキーワードの出現頻度分析から世の中のレピュテーション(評判)を割り出していきます。世の中の評判をベースにコミュニケーション戦略を見直し、顧客との関係性を再構築していくわけです。これは、全番組のメタデータを作るという制約もあって首都圏から始まって関西、中京とサービスエリアを拡げていますが、日本全国都道府県でメタデータを作成している訳ではありません。今度の「マディソン」はCMのメタデータベースを全国に広げていきます。単なる拡張ではないのです。ここに仕掛けがあります。そして全国のCM分析から企業の販売戦略とその効果を炙り出していくのです。さすがに有吉氏、面白い!詳しくは実際に聞いてみてください。

次は、ノバルス株式会社というベンチャーです。ここの岡部社長は元SIIで、私と一緒に新規事業の開発などをしていました。ノバルスの商品は、「MaBeee(マビー)」という、通信機能や計算機能を装備した電池ケース電池です。ちょっと 変な言い方になっていますが、例えば単4の電池を入れる電池ケースでありながら、これ自体が今度は単3の電池になるのです。それもちょっとインテリジェントな電池です。これをリモコンやおもちゃなどの単3電池ボックスに入れるとスマホアプリからその製品をコントロールすることができます。オンオフだけなく、付属回路やプロセッサーによってはもっと高度な操作も可能になります。例えば、電池で動くおもちゃにマビー電池を入れるとスマホからコントロールでき、電流制御をすれば動く速度をコントロールすることもできます。最近の言葉で言えばIoTにもなります。この商品は、岡部氏がワールドカフェを主催している中で出てきたと言います。会社もクラウドファンディングで資金集めをしたり、新しさに満ちています。マビーとは何か、ビジネスの現状と今後の展望などを伺います。

三番手は「青い森クラウドベース株式会社」です。執行役員である宮本氏にお話を伺います。ちなみに宮本氏は元ソニーです。この会社は青森県にあるデータセンターの会社です。特長の一つが、雪氷を使った空調設備です。データセンターが使う電力の半分は空調だと言われています。今までも寒冷地に設立されたデータセンターに雪氷を使った冷房を導入するというコンセプトはありました。実際 過去の協議会でも取り上げたことがあります。でも実際にこのシステムが使われたのは、この青い森クラウドベース株式会社が初めてなのです。竣工からすでに 1年半以上になります。他の特長も含めて、現状をお聞きしたいと思います。

最後は株式会社Geolocation Technologyです。元富士通の友人が教えてくれました。これはIPアドレスからその所有者を特定して教えてくれるビジネスです。例えば、ホームペ-ジにアクセスしてきた相手を IPアドレスから特定して教えてくれます。セキュリティやビジネス戦略によって 閲覧を制限したり、ページ誘導したりすることができるようになります。ジオロケーションテクノロジー社は、このIPアドレスとその所有者のデータベースを構築しているのです。社長の山本氏とは電話でお話ししただけで実際にお目に掛かってはいません。山本氏には活用事例を含めて、技術とビジネスの紹介、現状と今後についてお話していいただきます。

今回はこれらの4つをご紹介しますが、他にも素晴らしい技術、新しい応用分野の開発、思ってもみなかった効用をもたらす商品の開発など、様々な人が多種多様な挑戦をしています。世の中を動かしていく挑戦です。これからも少しずつでもご紹介していきます。また楽しからずや、ですね!今回も是非奮ってご参加下さい。語り合いましょう。それでは会場で!!

株式会社イーフォーシーリンク  横野 滋