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第141回e4c-village協議会 報告

皆様、お元気にお過ごしのことと思います。
ここ1週間、急に寒くなってきたように感じます。コートに、マフラーまで必要な
感じです。12月に入って忘年会も増えてきます。風邪をひかないように気を付けてください。
さて、お約束通り、12月も協議会を開催いたします。例年は年末はスキップして
いましたが、今年は今までのブランクを補うべく開催することにいたしました。

今回は中小企業関連のテーマを取り上げます。
今までに中小企業の技術やビジネスを取り上げて、その突出したポイントを
ご紹介したことはありますが、実は従来からもう一つ別の問題意識がありました。
それは、「思った以上に中小企業が活躍できていない、それは何故なのか?」
という疑問です。

2008年ころからe4cは、関東経産局や地方自治体から依頼されて、中小企業と
大企業のマッチングなどをお手伝いしてきました。中小企業が素晴らしい技術や
商品を持っていることに驚かされましたが、一方でそれがなかなか大企業や世間に
広く認知されていないことにも気づかされました。お話を伺ったり、現場、現物を
見せていただいたりして、いくつかの原因を発見し、改善して、アピールしたり
してきました。それでもまだ思ったほど実績を伸ばすことはできなかったという
思いが残りました。それが上の疑問です。

今年の4月頃、たまたまソニーの後輩から連絡があって、話を聞くと、何と、
昨年末にメディアで大きく報じられた「深海探査『江戸っ子1号』」にボランティア
としてかかわった「ソニーエンジニア」の中心人物だというではないですか。
今回お話しいただく河上達さんです。
河上さんからお話を伺って、「江戸っ子1号」プロジェクトの舞台裏がわかりました。
同時に今まで感じてきた、上の問題意識にまずちょろ火が点きました。
1社1社が持っている技術がいかに優れていてもプロジェクトは必ずしも成功しない!
確かに「江戸っ子1号」プロジェクトにも惨憺たる試行錯誤があったそうです。
それを成功に導いた大きな要因が「河上リスト」なるものなのだそうです。
これはご本人からというより、最近出版された「江戸っ子1号」プロジェクトの本
(山岡淳一郎著「深海8000mに挑んだ町工場」かんき出版)にそうあります。
町工場の持つ技術がどのように使われていくのか、ここにはその大きなヒントが
あります。河上さんには、「江戸っ子1号」プロジェクトで何が行われたのか、
できるだけ詳しくお話を伺います。と言っても1時間程度の話ですが。

次は別の視点から、株式会社ダヴィンチ・ブレインズの下川眞季さんにお話を伺
います。実は下川さんも元ソニーなのです。今回は図らずも二人のスピーカーが
二人とも元ソニーになってしまいました。もちろん他の会社でも中小企業の支援や、
町工場との協業を実際に行っているところ・人はいると思います。
図らずもいうことでお許しいただきたいと思います。
下川さんには、実は彼女のソニー時代にも、e4cが行なっていたマッチング事業に
ご協力いただいたことがあり、そしてソニーを辞めた後に中小企業支援をしていると
聞いたこともあって、今回は河上さんの話をトリガーにして、下川さんにも結びついて
しまったという面もあります。実は、それだけでなく、同じ時期に別の友人からも
下川さんの紹介があったのです。偶然のタイミングですが、こういう縁とはこわいもの
です。下川さんからは燕三条の話とか、日本全国で東奔西走している話を伺いました。
町工場の親父さんにももてています。積極的でオープンな人柄がなさしめている業
とは思いますが、聞いてみると本人の努力もすごい。工夫も良い!どうやって
中小企業のいいところを引き出し、新たな商機を作り出しているのか。
下川さんからは、別の視点から、「中小企業が活きる法」を聞いてみたいと思います。

日本の競争力が云々されています。消費増税が延期され、世界は日本の財務状態
の改善が遅れるのではないかと疑問を呈す外国人もいます。
一方で、日本は「おもてなし」で世界にアピールしていくと息巻いている日本人もいます。
外から、内から、いろんな人がいろんなことを言います。それほど競争力一つとっても
多種多様な側面があります。世界の中の日本は、日本が持つすべてを動員して
戦っていくのでしょう。中小企業の持つ力も大きな競争力の一つになりえるものです。
どう利用できるのか?どうやって広めるのか?それぞれが、自分に何ができるかと
問いながら、糾合できる勢いを集めていく以外にはありません。
今回はその方法の一助、ヒントを学びたいと思います。

今回も是非奮ってご参加下さい。語り合いましょう。それでは会場で!!

株式会社イーフォーシーリンク  横野 滋