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第122回e4c-village協議会 報告

第122回e4c-village協議会について


皆様、お元気にお過ごしのことと思います。一昨日第121回を開催したばかりですが、
早々と次回第122回のご案内をお届けいたします。

やっと朝晩冷えるようになりましたが、まだまだ冬の寒さではありません。
こういう気候が思わぬ油断を生みます。今年はラニーニョで寒い冬になるらしいですが、
突然厳冬が到来するのでしょうか。とにかく油断大敵、身体には気をつけてください。
何か想定外の天災も気がかりです。でも縮んでばかりでは前には進めません。
悪魔のように慎重に、天使のように大胆に!

それでは次回のご案内です。
今回は久し振りに知財を取り上げます。以前はスピーディーなネットビジネスでも特許は取りなさい、
という論調でした。参入障壁を設け、ビジネスの競争力強化の一環でした。
MOTの一側面でありました。
ところが時代は変わり、単純に以前と同じようにやりなさいとは言えない状況になってきました。
特許を取らなくていいというわけではありません。
知財権戦略のありようが変わってきたのです。
大きく分けて理由は2つ。
ひとつは、以前は知財権所有者はほとんど先進国にいて、新興国はライセンスを受ける側にいました。
今後はこの図式は成り立ちそうもありません。新幹線を売り込んでいた日本が中国に知財権で脅かされます。
真相はとにかくそういう時代が来ようとしています。
中国だけでなく、インドも、ブラジルもライセンサーになる日が来ようとしているわけです。
そこに ドメスティックな産業が海外に出ようとすると足元をすくわれることが起きます。
昔はJRが国内で特許で訴えられるなんて想定外でしたから、あえて特許出願をしなくてもよいとか、
防御の姿勢をとる必要もなかったのです。
これからはビジネス全体の中で知財権をどう位置づけるかが問われます。
ビジネスの売込みで技術を開示するときは当然知財権とセットです。
相手も何かしら持っている可能性があります。グローバルに単なる売り買いだけではないのです。

二つ目は、ビジネスモデルの変化です。
アップルやアマゾンに代表されるプラットフォームビジネスが勝者のビジネスモデルとして快進撃をしています。
端末ハードウェアはもはや主役ではありません。
それにアップルやアマゾンが造っているわけではありません。
仕様はアップル、アマゾンが作りますが、その製品は作れるところに作ってもらうのです。
だから端末そのものは基本的に誰にも文句は付けられません。
文句は付けられるとしたらアップルやアマゾンが権利を持っているとみなされる部分です。
ソフト、ユーザーインターフェイス(UI)なんかはそうかもしれません。

このあたりの実情はどうなっているのかと思い、元ソニー、現在アルダージ株式会社、
代表取締役社長の中村嘉秀氏に現状及び動向について教えを請いに伺いました。
会ったとたんに一言、「今のうちのビジネスでは食えなくなる。」
中村氏はソニー時代から胆力と知力で世界中から特許料を稼いできたつわものです。
アルダージではパテントプールビジネスを展開しています。やはり世界は変わったのです。

そこで協議会で取り上げることを相談しました。
中村氏から知財経営コンサルティングなどで活躍されている弁護士・弁理士の鮫島先生をご紹介いただき、
さらに発展して今回の企画になりました。

変化の時代はチャンスの時です。ここにも新たな変化があります。勉強してください。
何事も挑戦です。正しい認識を持って、勇気を持って実行実践していきましょう。

「がんばろう!日本」 さらに越えていきましょう。

是非奮ってご参加下さい。語り合いましょう。それでは会場で!!



株式会社イーフォーシーリンク  横野 滋

株式会社イーフォーシーリンク  横野 滋