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第114回e4c-village協議会 報告

e4c会長土橋からの新年ご挨拶 「変革の時代」
ジャパン・アズ・ナンバーワン・シンドローム(症候群)という、「高い技術力と工業製品の品質とコストで勝負し輸出を伸ばしていく従来型のビジネスモデル」から抜け出せないまま、新しい年が明けた。閉塞感があふれ、世界での競争力が低下し、存在感が失われ、沈没しつつある日本丸に求められているのは、思い切ったイノベーション(改革)であり、エマージェンス(創発)である。

世界の競争環境の変化のキーワードは、「グローバル化」と「デジタル・ネットワーク化」であり、これに向けた企業経営や政治のガバナンス(統治)が大きく変わりつつある。そうした中、内向き志向で動きの遅い日本を「ガラパゴス化」と呼んでいる。

「デジタル・ネットワーク化」の進化は、ハイテク製品のコモディティー化を早め、低価格化、新興国への移転と低コスト化を早めることになる。 必要なのは、「モノ」と「コト」を結合した高付加価値・高収益性の高い新しいビジネスモデルの創発である。グローバル化する市場は、「多様化」が顕著になり、技術・製品・サービスの仕掛け作りや、高度なシステム化したソリューションの提供がもとめられ、イノバシティ Innoversity=Innovation+Diversity という新しい世界がはじまっている。

潮目が変わり、パラダイムが代わる激動のとき、今までの常識をこえたユニークな発想や提案のできる人材を育てるとか外国人をスカウトするとか、 国内他企業や外国企業との提携やM&Aが活発に行われるようになるだろう。

今回 その道で決断と実行された コニカミノルタ社という先行事例をお聞きし、変革への取り組みのヒントをいただきたいと思います。 また、変革の時代に求められる「企業存続の経営(ガバナンスのイノベーション)」 について、私のつたない経験をベースに、e4cの役割と今後の課題について少しお話しできればと思っています。


横野からのメッセージ
第114回e4c-village協議会について


皆様、お元気にお過ごしのことと思います。
年末も押し迫ってまいりました。ようやく寒さの到来かと思われる今日この頃ですが、
例年に比べてまだ冷え切っていない感じがします。それでも風邪を引いて
長引いている人を最近ちょくちょく見かけます。どうぞ油断なくご自愛ください。

さて、12月に予定していた協議会は「電子書籍」を予定していましたが、
結局講演者の都合が合わず延期になりました。申し訳ありません。
たぶん来年2月になります。

したがって、今回のご案内は、鬼も笑う来年の第114回e4c特別協議会、
恒例の新春放談になります。予定だけでも入れておいてください。

今回は、コニカミノルタホールディングス社長の松崎氏をお招きし、お話を伺います。

世の中に「変革」を声高々に叫んでいる経営者や企業はごまんといます。
しかし実際に変革を実行しているところは少ない。掛け声だけで何も変わっていないのです。
こういうところは確実におかしくなっていきます。

e4c協議会で今までご講演いただいた方はすべて実際に変革を実行されていらっしゃる方か、
過去に実行された方だけです。だから話に力があり、納得感があります。
現場と人を知り抜いています。今回の松崎氏もそんな経営者のお一人です。
松崎氏との出会いは、数年前ある講演会でオープンイノベーションについて松崎氏が
ご講演をされたときに始まります。私が生意気にもコメンテータとして
いろいろ申し上げたときに真摯に力まず淡々とお応えいただきました。
自信のある人はオープンで飾りません。

皆様もご存知のように、コニカミノルタホールディングスは2003年8月にコニカと
ミノルタが経営統合をして生まれた会社です。2007年には伝統のカメラ事業を終結。
有名な一眼レフαはソニー譲渡されました。さらに同じ年にやはり伝統のフォト事業も
終結させました。集中と選択を思い切って進めた変革の軌跡が見て取れます。
光の技術はオプト事業、計測機器事業へ、画像技術はデジタルイメージングとして
プリンター・MFP事業、ヘルスケア事業へ、他にも材料技術、精密加工技術、
薄膜技術を新たな事業領域に活かす戦略を進めてきています。
最近では有機EL照明、LED照明などの次世代照明分野を新規事業分野として育成しています。

三菱ケミカルの小林社長もそうですが、
技術屋の社長が勘まで総動員して変革に取り組んでいる姿が重なってきます。
「脱」がなければ「創」もないわけで、その潔さに会社のありたい姿、ビジョンを追求する意思を感じます。

松崎社長と事前にお話したときに、技術や事業だけでなく、
人事・組織、社内プロセスなどにも並々ならぬ配慮をなさってきたことが分かりました。

今回はその辺りのことも含めてお話いただけるとのことです。
差し支えない範囲でと申し上げましたが、私自身も今から楽しみにしています。

今は激動の時代です。変革は実行しなければ意味はありません。
この中から次の勝者が現れます。新しい可能性には積極的に挑戦してみましょう。
松崎氏のお話からぜひヒントを掴んでください。

是非奮ってご参加下さい。語り合いましょう。それでは来年会場で!


株式会社イーフォーシーリンク  横野 滋